もかの観劇三昧

ミュージカルが大好きで年間20〜30回観劇してます。読者のみなさんがもっともっとミュージカルが好きになるような、お役立ちミュージカル情報や観劇レポを発信しています。私の地元名古屋の公演情報には特に力を入れています。

【ノートルダムの鐘】川口竜也フロロー迫真の演技で圧巻!

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みなさん、こんにちは。もかです。

ノートルダムの鐘を観劇しました。もちろん目当ては川口閣下。

[目次]

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川口竜也フロロー 名古屋に降臨

川口竜也さんがフロロー役としてノートルダムの鐘に出演されました。

横浜でデビューされ、名古屋にもいつか来てくれるハズ!と信じていましたが、ついに川口閣下 名古屋デビューです!!

 

本日のキャスト

カジモド 田中彰孝

フロロー 川口竜也

エスメラルダ 相原茜

フィーバス 清水大星

クロパン 阿部よしつぐ

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今日の注目はやはり川口さんですね。川口さんの出演が決まってから、今週分のチケットがかなり売れていますし、注目度が高いことが伺えます。

私も、月曜日にキャスト変更を確認し、その瞬間にチケットを購入しました 笑

 

川口竜也さんとは??

川口さんは、18歳でミュージカル俳優を目指し、大阪芸術大学に入学され、ミュージカルコースで舞台の勉強をされたそうです。

ミス・サイゴン、エリザベート、レ・ミゼラブルなど人気作に多数出演。

劇団四季には、客演という形で出演されており、ノートルダムの鐘横浜公演でフロローデビューされました。名古屋公演では、本日が初出演です。

私が仲良くしている観劇仲間の中でも、川口人気はものすごいです。

2019年4月から始まるレ・ミゼラブルにもジャベール役で出演が決まっていますので、ノートルダムの鐘に出演されるのは、レミゼの稽古が始まるまでの短い期間だと思われます。

 川口フロローを観るなら今しかない!!!劇場へ急げ!!!

 

川口フロロー、何がどうすごいのか!!

フロロー役は現在、芝清道さん、野中万寿夫さん、村俊英さん、川口竜也さんの4人がキャスティングされています。4人とも迫力があり、フロローの狂気を感じるのですが、川口フロローは迫力がダントツでよかったです。迫真の演技で圧倒されました。

川口フロローを一言で表現するならば瞬間湯沸かし器です。失礼な表現かもしれませんがすみません。

カジモドやエスメラルダと二人きりで話すシーンでは、冷静に話しているのに、フロローの癪に障ることを言われると一瞬で態度が豹変し怒鳴りだします。ほんっとに一瞬の出来事です。感情のコントロールができない、DV男です。

 

では、印象に残ったシーンをいくつかご紹介します。

 

冒頭のシーン

フロローが舞台のど真ん中に立ち客席に向かって、大聖堂に集まった群衆に説教を始めるところ。

「兄弟のみなさん。」という一言で劇場内が凍りつきそうなほどの冷酷さ。すごく冷たい言い方で驚きました。噂で聞いた通り、怖いフロローなんだなと実感。

でも、ジェアンが出てきてフロローの態度は一転します。川口フロローはジェアンを溺愛ニヤニヤ、デレデレして本当に幸せそうなフロローでした。ジェアンに対する愛も4人のフロローの中では1番だと私は感じました。このジェアンに対するあまりにも大きすぎる愛がこの後の悲劇を招くのだと思うと切なくなりますね。

 

死期の迫るジェアンにカジモドを託されるシーン

怪物カジモドを抱き、投げ殺そうとする場面では「あぁーーぁああ!!!」と心の奥からの叫びが胸に刺さりました。大好きな弟を奪い去った憎いジプシー女への憤り、最愛の弟が目の前で死んだ悲しみ、憎い女と大好きな弟の血を受けた怪物のような甥を抱いている自分へのもどかしさ。フロローの頭の中には様々な感情が交差し処理できなくなり、瞬間的に感情が振り切れる

そんな心の叫びでした。

 

ジプシーのエスメラルダに心惹かれるフロロー

エスメラルダはジプシーの中でもクロパンに次いで中心的な存在です。ウジ虫のように蠢き、おぞましいジプシーはフロローにとっては排除すべき存在なのに、どんどん心奪われていきます。

エスメラルダが酒場ラポンテで歌い踊るシーンの川口フロローに注目しました。必死で感情を抑えようと冷静を保つ川口フロロー。ですが、エスメラルダの魅力に魅かれ、徐々に呼吸が荒くなります。手も震えます。「下品で恥知らずなことを」「だが目をそらすことができない」この歌詞を歌いながら、フロローの感情が振れるとともに身体までコントロールがつかなくなっているようでした。自律神経が失調しているみたいに。きっとフロロー血圧を急激に上がってるんだろうと思います。降圧剤飲んだがいいかも。笑

普段はこのシーン、舞台の真ん中で踊るエスメラルダやそれを取り囲む群衆に目が向くのですが、今日は川口フロローから目が離せませんでした。

 

フロロー最大の見せ場 地獄の炎

地獄の炎はフロローのソロ曲で最大の見せ場といっても過言ではありません。この曲の中でも特に印象的だったのは「私のものに ならないのなら 火あぶりにして 殺せ」とところです。

川口フロローは視線を少し上に向けながら、ゆっくりと首を一周回旋させていました。歌舞伎の睨みのような演出でめちゃくちゃ迫力がありました。フロローの周りの空気まで燃やし尽くすような白熱の演技と歌声

これまで4人のフロローを観てきましたが、この動きをしてるのはおそらく川口さんだけだと思います。

 

2幕

フロローがカジモドからエスメラルダの居場所を聞き出そうとするシーン

このシーンのフロローもめちゃくちゃ怖かったです。

以下、セリフはニュアンスです。

「お前が彼女の居場所を知っているととても助かる。彼女にとっても。私にとっても。」ここまでは穏やかに優しくカジモドに話かけます。「私にとっても。」というセリフでは少しニヤつきながらもまだ冷静です。

なのに、次のセリフで豹変。突然川口フロローが早口で怒鳴り立てます。

「彼女と話したとき、何か言ってなかったのか!」「私は腹を立てているわけではない!!!」腹を立ててないといいながら、怒鳴るのです。この人ヤバくないですか?笑

まさに、瞬間湯沸かし器。この人、一瞬で沸騰します。

そして、怒鳴りつけてしまった自分に動揺しながらも「仕方ないことだ。お前はいい子なんだ。」とカジモドをなだめる。

こんな恐ろしい人と一緒に暮らしてきたなんてカジモドすごい!

 

川口フロローはすぐに手が出て暴力的

1幕でフロローがベンチに座り、聖アフロディージアスの話をする場面。

聖人の名前が思い出せないカジモドに苛立ち、怒りにまかせてベンチを思い切り叩きます。音で威嚇するタイプのヤバいやつです。彰孝カジモドすごくびびってました。

 

大聖堂を焼き払おうとするシーン。

ここではこんなやりとりがあります。

隊長「大聖堂は法律で守られています」

フロロー「私は大助祭だ。法律なんてどうでもいい!突き破っても構わん!」

隊長に大聖堂を襲撃するよう命令を出すフロロー。「法律なんてどうでもいい!」と言いながら隊長の肩を手で突き飛ばします。隊長かなりよろめいていました。かわいそうに。


こんなDV男は嫌ですね。川口フロローの演技を観てると、この男が心底嫌いになります。(言うまでもなく、川口さんは大好きですよ!!)

 

エスメラルダが死んだあと

エスメが死んで、悲しむカジモドに対し、フロローは「その女が選んだ結末だカジモド」と声をかけます。川口フロローの声が震えていました。

DV男の特徴かもしれませんが、自分がやったことに対して少し時間が経ってから後悔の念が押し寄せるのです。でも、自分が悪いとは思いたくない。フロローは焦点も合わず、全身が脱力し現実から離れ、違う世界に逃避している印象を受けました。「その女が選んだ結末」という言葉はカジモドではなく自分自身に対して言っている感じでした。

 

カジモドから「お前に愛の何がわかる!人を愛したことがあるのか!」と責められるシーンでは「弟を愛していた!弟を導こうとした!」とmaxの声量で叫ぶフロロー。1幕の冒頭でジェアンにデレデレしていたので、これはフロローの本心なんだなと思いました。心から弟を愛していたのに、それをカジモドに否定され感情が大爆発。ものすごい迫力で全身に鳥肌が立ちました。

 

フロローの最期

「まさか私を傷つける気じゃないだろうな」と言っている時点で川口フロローは自分の死を覚悟していました。このセリフを言ってから死ぬまでフロローの表情は一切変化せず、時が止まったようでした。

カジモドにも自分の生き方を否定され、エスメラルダもジェアンもいない世界では、フロローにとっては、もはや生きる価値は見い出せなかったのかもしれません。死の恐怖というよりは全てに対する絶望を感じる演技でした。

 

まとめ

読者の皆様お疲れ様でした。めっちゃ長文になってしまいました💦

川口さんの魅力はまだまだいっぱいあります。到底語りつくせません。続きはぜひご自身の目で川口フロローのすごさをお確かめください。

スゴイ!!!しか言えないくらい圧倒されますよ。

川口フロロー今すぐリピートしたいです。

 

 

もか