もかの観劇三昧

ミュージカルが大好きで年間20〜30回観劇してます。読者のみなさんがもっともっとミュージカルが好きになるような、お役立ちミュージカル情報や観劇レポを発信しています。私の地元名古屋の公演情報には特に力を入れています。

必見!飯田達郎カジモド!ノートルダムの鐘観劇レポ

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こんにちは。もかです。

ナゴパリにお邪魔してきました。

ナゴパリことノートルダムの鐘名古屋公演です。

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今回のキャストはこちら

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今までのナゴパリキャストと比較すると、エスメラルダ、フロロー、クロパンが変更されていました。

 

エスメラルダ

宮田愛→松山育恵

 

フロロー

野中万寿夫→村俊英

 

クロパン

阿部よしつぐ→百々義則

 

 

さらに、プリンシパルに加えて、アンサンブルやクワイヤもかなりメンバーチェンジです。

これまでとはかなり違った印象の舞台ですごく楽しめました。

 

ただ、やはり一番心を引き付けられたのは飯田達郎カジモドです。

 

 

飯田達郎さんの魅力について語りたいと思います。

 

達郎カジモドの魅力はパワーアップの凄味だと思います。

観るたびに歌も演技も磨きがかかり、度肝を抜かれます。

 

 

今回の観劇レポでは達郎さんの登場シーンから陽ざしの中へまでを詳しく書きますね。

 

まっすぐ前を見つめて舞台奥から登場。

 

人間と怪物どこに違いがあるのだろう」と高らかに歌い上げながら、肩にこぶを背負い、腰をかがめ、顔を歪ませます。

 

達郎さん自身がすごく大切にしている場面とのことです。

いつもこのシーンは達郎さんをガン見しちゃいます。

このシーンだけで客席の心を鷲掴みです。

 

イケメン男性から「カジモド」への早変わり。

見る見るうちに飯田達郎という一人の役者が影を消し、醜い鐘つき男へと変化します。

 

そして、舞台のアンサンブル、クワイヤ、そして客席が一体となって怪物・カジモドの誕生を見守るという演出が私は好きです。

 

人間が怪物を生み出してしまったのだというメッセージを強く感じます。

 

 

達郎カジモドの話に戻ります

達郎カジモドは非常にかわいいです。

石像や外の小鳥さんたちと会話をしているときは、障がいを抱えながらも自分の生活の中に小さな楽しみを見つけて生き生きと日々を送っています。

鐘を雑巾で拭く様子や鐘への接し方、石像への態度が観劇するたびに変化があり見逃せません。

なんとも癒される瞬間です。

 

ですが、フロローが鐘つき撞に来た瞬間にカジモドの雰囲気が豹変します。

滑舌が悪くなり、おどおどしてフロローに対しすさまじい恐れを感じました。

カジモドは生まれてからずっとフロローとしか接したことがありません。

理不尽な扱いを受けているという自覚すらほとんどないと思います。

が、この人に捨てられたら終わりだという本能的な恐れ常に感じながら生きているのが達郎さんの演技から痛いほど伝わってきます。

 

達郎さんの細やかな演技は台本の感動を何倍にも増幅させますね。

だから、観るたびに新しい感動を与え続けてくれるのだと思います。

 

フロローとの会話で自分が醜い、気持ち悪いということを改めて再確認させられたカジモド。

ほんとうに悲しそうな目をしています。観ているこちらまで泣きそうになります。

陽ざしの中への冒頭は、フロローがいなくなったにも関わらず、声はしわがれて、背骨は曲がり、どんよりとした雰囲気の中で外への憧れを歌い語ります。

 

みんなと1日過ごせたら どんなに素敵だろう

 

 

この1節にカジモドの外への思いが溢れます。

 

カジモドが現実の辛くみじめな世界から頭の中に思い描く自由な世界に移る。

「どんなに素敵だろう」でクレッシェンドをかけながら、しわがれた声からのびやかな声へと変化

背筋も伸びてほんとうに幸せそうな表情で歌い上げます。

 

カジモドの頭の中にはこんな自由な世界が広がってるんだなと感じました。

現実と空想を見せつけられ、すごく切ない気持ちになりました。

 

そうだ今日だけは 夢をかなえよう

一度でいいから ここを抜け出し踏み出そう

陽ざしの中へ

 

カジモドの思いがどんどん強くなり、ワンフレーズずつ声も強くなります。

グッとくる場面です。

舞台が始まりたった数分で涙を誘う重要な場面

観劇後も私の頭の中ではエンドレスリピートです 笑

 

まとめ

達郎さんの演じるカジモドは、どんどんブラッシュアップされています。

観るたびに喜怒哀楽の表現がより強く、よりカジモドらしくなっているように思います。

 

ノートルダムの鐘は根強いリピーターが多いのには納得ですね。

 

アドリブは禁止されている劇団四季ですが、細かい解釈や演技については役者自身にある程度任されているというのもこの作品の特徴です。

役者自身の解釈というのがプラスの方向に作用しているというのをひしひしと感じます。

 

5月19日の千穐楽に一歩ずつ近づいているのは悲しいですが、これからもノートルダムの鐘の変化を楽しみにしています。

 

どうかこの作品がひとりでも多くの人に届きますように。

 

 

『ノートルダムの鐘』作品紹介|劇団四季

 

もか